本展は、「居場所としての建築」を多様な環境との関係性から捉え直すことを目的とした展覧会です。近年、公共空間においては「リビングのような空間」や「誰もが過ごせる居場所」といった、人の滞在や居心地を重視した設計が求められています。しかしながら、居場所とは決して一様に規定できるものではなく、それぞれの土地が持つ自然環境、社会的背景、人と人との関係性といった固有の条件のもとに立ち現れる、唯一無二の領域と言えるのではないでしょうか。本展では、多様な環境」とそこで生まれる「関係性」を出発点として構想された建築空間の実践について、模型・ドローイング・建築写真といった多角的な表現を通して紹介します。これらの事例を通じて、建築が環境との応答関係の中でいかに形づくられ得るのかを問い直し、均質化されがちな空間のあり方に対して、新たな視点と可能性を提示することを試みます。本展を通じて、それぞれの場所に根ざした居場所のあり方をご覧いただけますと幸いです。
藤野 高志|FUJINO Takashi (成安造形大学客員教授、生物建築舎代表)
三宅 正浩|MIYAKE Masahiro (成安造形大学教授、y+M design office代表)
山根 健太郎|YAMANE Kentaro (成安造形大学非常勤講師、expo代表)