2021年7月20日[火]—7月27日[火]
11:00—17:00
土・祝 休館
美術領域現代アートコースでは毎年前期に、3年生によるリレー形式の個展を行います。
今年度は6月〜7月の間、11名の個展を開催します。
リレー個展は、学生主導のもと作品制作だけではない、広報・運営・記録といった展覧会全体に目を向けた活動を行っています。
7月 20日(火), 21日(水), 25日(日)〜27日(火)の期間、その他ギャラリー(美術領域展示室)では、こうの愛子による個展「ホワイトアウトダイアリー」を開催致します。
https://form.run/@seian-artlab-relaykoten2021
ホワイトアウトダイアリー
私は、自然的な現象や時間の経過といった個人ではコントロールし得ない力や流れと、私たちの個人的で日常的な日々の営みとの間にある距離やそれらが交わり合った時に起きる変化を手がかりに様々な手法で作品を制作してきた。
「ホワイトアウトダイアリー」と題した本作品は、24時間ごとに区切られた特定の個人の生活の連続をいずれは消えてしまう媒体に出力することで、ミクロな時間とマクロな時間を同時に提示することを試みた。
ホワイトアウト:雪や雲などによって視界が白一色となり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象。
(作家コンセプトボードより引用)
展示空間に足を踏み入れると、展示台を2つ見つけることができます。
一つの台の上にはホワイトアウトダイアリーと記された表紙の本があり、もう一つの台の上には小さなプリンターが。
本の内容は5月から作家のこうのさんがつけている短い日記です。例えば 5/18 火曜日は、雨であったこと、散歩中に見た景色の描写など日常の何気ない出来事が文字と写真の見開き2ページで、7月18日までのほぼ2ヶ月間に渡り書き留められています。
プリンターからは7月19日 月曜日(当日)の内容が出力されており、展示期間中である7月27日までは本に閉じられず、出力された状態で展示がされ続けます。
「消える」という現象に興味があると話すこうのさんは、印刷媒体を感熱紙にすることで、自然と消えていく様子を1日を数行で記述するというミクロの視点、劣化していく時間が感熱紙に定着するというマクロの視点両方から見せる手法を試みます。
ホワイトアウトすることは、消えることと同時に白で埋め尽くされる現象であるとも言えます。
消えること/残すこと
この二つの行為を独自の視点で見つめるこうのさんの作品は、ホワイトに埋め尽くされる没入感と、人が本来見過ごしてしまう些細な存在や気配をとらえる細やかさの両方を感じ取ることができます。時間の経過とともに変化する作品の様子を、合わせてお楽しみください。
美術領域リレー個展 こうの 愛子 「ホワイトアウトダイアリー」
会 期| | 2021年7月20日[火]—7月27日[火]11:00—17:00 |
---|
会 場| | 成安造形大学【キャンパスが美術館】
|
---|
休 館| | 土・祝 |
---|
主 催| | 成安造形大学 美術領域 現代アートコース |
---|