美術領域現代アートコースでは毎年前期に、3年生によるリレー形式の個展を行います。

リレー個展は、学生主導のもと作品制作だけではない、広報・運営・記録といった展覧会全体に目を向けた活動を行っています。

9月1日 [火]—9月4日[金] の期間は、山口 世楠による個展「在。」を開催致します。

新型コロナウイルス感染症の影響により、学外の方の入館には日時指定の事前予約が必要です。
学外からお越しの方はメールフォームに必要事項をご記入の上お申し込みください。

https://form.run/@seian-artlab-relaykoten2020

本展示は、山口さんのシルエットを模した立体作品と、野外で肉を焼いて食べる映像・アクリル板越しに身体を映し出す映像の3作品で構成されています。
ステンレスで形成された立体作品は素材の特性ゆえに、社会的な外圧・枠としての硬質な印象と、しなやかな肉体・軽やかさ・やわらかさの感覚を同時に抱かせます。この作品は自身の存在を認識できたのが自分の皮膚で風を感じた時だという経験から生まれています。
自身が食べるための肉が焼けるのをひたすら待つ、バーナーで肉を焼くなど食事のための行動を記録した映像・肉体とビデオカメラの間で、写真が印刷されたアクリル板に貼られたオブラートを溶かすというフィルターを挟んだ映像では、肉体があたかも溶け出すかのような印象を抱かせ、立体作品とは対照的に、肉体の流動性を感じさせます。

軽やかでありながら硬質で、生々しい身体が存在する空間を体験してみてください。