美術領域現代アートコースでは毎年、3年生によるリレー形式の個展を行います。

リレー個展は、学生主導のもと作品制作だけではない、広報・運営・記録といった展覧会全体に目を向けた活動を行っています。

2020年 8月 25日[火]—28日[金]の期間は、野村 真悟による個展「ヨーグレット中毒」 を開催いたします。

新型コロナウイルス感染症の影響により、学外の方の入館には日時指定の事前予約が必要です。
学外からお越しの方はメールフォームに必要事項をご記入の上お申し込みください。

https://form.run/@seian-artlab-relaykoten2020

本展示は、明治製菓が販売している錠菓 ヨーグレットを用いたインスタレーションです。
作家の野村真悟さんは、小学生の頃から1日一箱ヨーグレットを食べてしまうほどのヨーグレット中毒だといいます。自身にとって身近で愛着のある素材のみを使用し、作品を構成されています。

ギャラリー奥壁面には120箱のヨーグレット箱、その真下には錠菓包装シートとビニールが散らばっています。
この、野村さんにとっておよそ３ヶ月分のヨーグレットは、すでに野村さんの体内に消化されていますが、夥しい数の包装シートとビニールは作品が作品であることを枠づける重要な役割を果たしており、その物自体の物量や執着心は、タイトルにある「中毒」という危うさをよく表しているように考えられます。
また、野村さんが1日で摂取するヨーグレットおよそ50日分が、立体作品としてギャラリー中央に配置されています。
見慣れた円形の錠剤とは違った形状ながら、身体との関係をカルシウムという要素で繋げ可視化している立体は、ミニマルでありながら大変見応えがあります。ぜひご高覧ください。