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キャンパスが美術館企画展
六根 由里香 | ROKKON Yurika

2023年6月2日[金]—7月1日[土]
11:00—17:00

05ギャラリーウインドウ

《 stopover#5-#12 》525×390mm/アルミ版リトグラフ、油性インク、顔料、ハーネミューレ紙/2022 (撮影:佐ヶ木明日華)

展示概要

 

日常的に目の前に現れる事象やその結果からなるオブジェクトを、版画技法を用いて分解し、再構成する。

それが別のイメージに変換され、もう一度、目の前に立ち上がることについて考察している。

 

 

 

祖母の断捨離をきっかけに、「いい加減な」制作をはじめました。

 

親戚に言われたせいか、まだ祖母はピンピン元気に生きているのに「みな、ほかさな。」と言い張り、色々なものを捨てていっています。ある日、祖母が大好きな私は、祖母との思い出の品がまだ残っていないか確認しにいきました。

 

何一つ残っていませんでした。

 

どうしても思い出の品々をもう一度見たいと思い、オークションで同じ種類とおぼしきものを探しました。そのひとつが足湯器です。探していくなかで、私の記憶だけでは頼りないので、母や兄などと会話しながらわたしの記憶を照合しようともしました。それで判ったのは、家族がみな、思いの外「いい加減」であった、ということです。実際の品はもう残っていない。だとすれば記憶を辿らないといけませんが、肝心の記憶が総じて頼りなく、曖昧で、すれ違っているということに気づいたのです。

 

この「いい加減さ」は私にも受け継がれている。それどころかそれはわたしの創作の核なのかもしれません。それは熱くも冷たくもない、いい「湯」加減のようなものです。

 

(六根 由里香)

出展作家

六根 由里香 | ROKKON Yurika


1995 大阪府生まれ

2021 京都精華大学大学院芸術研究科 博士前期課程版画領域 修了

 

主な活動

2022 「∃に接続するための方法論」TENSHADAI(京都)、「Goodbye, then Hello」ホテルアンテルーム京都 GALLERY9.5(京都)

2021 「造園」GULIGULI(大阪)、「ARTISTS' FAIR KYOTO 2021」京都文化博物館・京都新聞ビル地下1階(京都)

2020 パオロ・ダンジェロ(著)/鯖江秀樹(訳) 水声社『風景の哲学 芸術・環境・共同体』 表紙作品提供


参考作品



展覧会「造園」2021.より 左から

《 形象をなぞる_包まれた疑問符 》
912×660mm/アルミ版リトグラフ、油性インク、顔料、鳥の子紙/2020

《 造園 》
4000×2040mm/キャンバス、ジェッソ、アクリル絵具、ラッカー、鉛筆、マーカー、水性インク、クレヨン/2020

《 object_#2の外郭線 》
640×640mm/ガラス、水性マーカー/2020



《 侵入するオブジェ#3#4 》
455×380mm/シルクスクリーン、キャンバス、油性インク/2022 (撮影:佐ヶ木明日華)



《 form players 》
アルマイト両手鍋、椅子、ビニールシート、油性マーカー、アルミ版リトグラフ、顔料、油性インク/2021 (撮影:渡辺絵梨奈)



《 fobject_#2を観る#1 》
727×545mm/アルミ版リトグラフ、顔料、油性インク、ハーネミューレ/2021


展示の様子

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