2001年武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業。2003年東京綜合写真専門学校研究科中退。砲台や戦闘機の格納庫など日本各地に残る軍事施設跡を4年間かけて調査・撮影し、出版もされた「戦争のかたち」シリーズ(2001-2005)や、アメリカ・台湾・ロシア・韓国など日本の植民地時代の遺構として残る鳥居を撮影した代表的なシリーズ「torii」(2006-2012)など、旅やフィールドワークをベースにした制作活動で知られる。彼の作品は、風景のドキュメントでも、歴史的な事実のアーカイブでもない。生活のなかに埋没して忘却されかけている物語、あるいは些細すぎて明確には意識化されない日常的な物事を、写真やイベント、インタビューなどの手法によって編集することで顕在化させ、現代の私たちにとってもいまだ地続きの出来事として「再」提示するものである。2012年に開催された光州ビエンナーレでは新人賞を受賞。
下道 基行 | SHITAMICHI Motoyuki
1978 岡山県生まれ
主な個展
2022 「瀬戸内「中村信由とどんぐりクラブ」資料館」(瀬戸内「 」資料館/直島、香川)
2021 「瀬戸内「鍰造景」資料館」(瀬戸内「 」資料館/宮浦ギャラリー6区/直島、香川)
2020 「瀬戸内「百年観光」資料館」(瀬戸内「 」資料館/宮浦ギャラリー6区/直島、香川)
2019 「「漂泊之碑」有隣荘」(大原美術館/岡山)
「瀬戸内「緑川洋一」資料館」(瀬戸内「 」資料館/宮浦ギャラリー6区/直島、香川)
2018 「漂泊之碑」(miyagiya/沖縄)
「夏のオープンラボー新しい骨董ー」(広島市現代美術館/広島)
「津波石」(オルタナティブスペースcot/山口)
2017 「ははのふた」(千鳥文化/大阪)
「香港路上 -《Asia Seed vol.2》ワークショップ成果展」(v54/香港)
主なグループ展
2022 「越境―収蔵作品とゲストアーティストがひらく視座」(京都精華大学ギャラリーTerra-S/京都)
「撮影された岡山の人と風景」(岡山県立美術館/岡山)
2021 「丸亀での現在」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/香川)
「石に耳を澄ます」(ドレスデン美術館/ドイツ)
「コレクション展:絶対現在」(豊田市美術館/愛知)
「ジョグジャ ビエンナーレ #6 2021」(ジョグジャ国立博物館/インドネシア)
「日常のあわい」(金沢21世紀美術館/石川)
「Compassionate Grounds: Ten Years on in Tohoku」(Composite, Collingwood Arts Precinct/オーストラリア)
「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展」(東京都現代美術館/東京)
「復興を支える地域の文化―3.11から10年」(国立民族学博物館/大阪)
「境界のかたち 現代美術 in 大府」(おおぶ文化交流の杜/愛知)
「2020年度第4期コレクション展」(愛知県美術館/愛知)
「次元の衝突点 : 35°42'59.0” - N 139°46'07.4”E - 36.0892”AA Ft.」(The 5th Floor,/東京)
参考作品
シリーズ《torii》より
2006-2012/タイプCプリント