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キャンパスが美術館企画展
林 葵衣 | HAYASHI Aoi

2022年9月2日[金]—9月24日[土]
11:00—17:00

05ギャラリーウィンドウ

《Phonation piece - internal - 》
2021 / 160×80×60mm / ポリエチレン樹脂 / 撮影:守屋友樹

展示概要

 

本展では会場の空間を活かし、壁面、ガラス面、空間へそれぞれ線・面・立体の状態で作品を設置した。
ギャラリー内可動壁面へ一直線に唇の形を転写する《たゐに》では「大為爾の歌」を発話する。
学習教養書である写本『口遊』に記されているこの歌は、田、菜、船、山城など、成安造形大学が
位置する滋賀の自然や豊かな水源を彷彿とさせる言葉を含んでいる。
ガラス面を支持体とする《phonation -Out of the window-》は、視線の高低を意識しつつ
ギャラリー内側から見える景色を発話している。
《phonation piece-syllabary-》では、口内に樹脂を入れながら“あ”から”ん”までのひらがな
46音を1音節ずつ発音し成型した立体を、ライトテーブル上へ五十音順に並べる。
音声の姿を唇の形状転写から口内の型取りへと自身の表現が変化していった流れに沿って展示した。
《phonation piece-syllabary-》は、立体でありながらも一音節ごとに分けられる点の状態であるといえる。
自身の制作形態を改めて意識的に区分けし比較できる状態で展示することで、線、面、立体から点へ
とループしながらも、螺旋階段のように次元が面から立体へと変化していることに気付いた。

(林 葵衣)

出展作家

林 葵衣 | HAYASHI Aoi


1988 京都府生まれ

2011 京都造形芸術大学 情報デザイン学科 映像メディアコース 卒業

2013 京都造形芸術大学 修士課程 修了

 

主な個展

2022 「息骨に触れる」(KUNST ARZT/京都)

2020 「息差しの型取り」(+2/大阪)

    「一振りの音」(+2/大阪)

    「遊動躰」(Gallery PARC/京都)

2019 「対話の時間」(黄金4422bld/愛知)

    「詩の復唱」(KUNST ARZT/京都)

2018 「しつらえ」(AWOMB/京都)

2017 「声の痕跡」(KUNST ARZT/京都)

2016 「水の発音」アートスペース(虹/京都)

2014 「Public Score」(つくるビル/京都)

2013 「OverLay」(gallery near/京都)

2011 「RE 」(C.A.P. STUDIO Y3/兵庫)

 

主なグループ展

2022 「soft hope」(+1art/大阪)

2021 「m@p - meet@post」(Gallery PARC/京都)

    「CON・CERT walking from +1art to +2」(1art・+2/大阪)

    「phono/graph」(京都岡崎蔦屋書店/京都)

    「文字模似言葉」(ボーダレス・アートミュージアムNO-MA/滋賀)

    2020年度第4期常設展「画家の痕跡」 (高松市美術館/香川)

2019 「京都府新鋭選抜展」(京都文化博物館/京都)

2018 「VOCA展」(上野の森美術館/東京)

2017 「アート/メディア - 四次元の読書」(国立国際美術館/東京)

 

舞台美術

2019 したため#7「 擬娩」(Theatre E9 Kyoto/京都・アトリエ銘苅ベース/沖縄)

2018 したため#6「文字移植」(こまばアゴラ劇場/東京)

2017 したため#5「ディクテ」(アトリエ劇研/京都)

2016 したため#4「文字移植」(アトリエ劇研/京都・ぽんプラザホール/福岡)

 

主な受賞

2022 第一回 白髪一雄現代美術賞

2015 第63回 芦屋市展 吉原賞

 

主なコレクション

ボーダレス・アートミュージアムNO-MA/滋賀


参考作品



《Phonation-question - 袋いりますか?- 》
2020/230×170mm/額縁用台紙に口紅、レシート



《いろは歌》
2019/1303×970mm/キャンバス、口紅



《Phonation piece - syllabary - 》
2022/サイズ可変/ポリエチレン樹脂、ライトボックス/撮影:守屋友樹


展示の様子

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