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  3. SEIAN ARTS ATTENTION Vol.6 本学学生作家プロフィール|Student Artists CV

展示概要

本展に参加する学生は、2013年に椿 玲子氏と美術領域が共同で立ち上げた2年間のプロジェクト授業の中で、日吉大社・比叡山延暦寺・三井寺へのフィールドワークを行いました。
その体験をもとに椿氏と行われた対話を通して、作品制作に関する複数のテーマをそれぞれが導き出しました。 そのプロセスを経て表現される彼/彼女たちの新作にご注目ください。

 
安東尚代 |ANDO Hisayo
 
私たちが普段この世界で見ているものは何か。
私たちの記憶の奥深くにあるイメージの断片でその実体を感じることができる。たとえそれが実体を持っていなくても、あるいはそれとは異なった形をしていても。
普段私たちが見ているのは実体ではなくその表面にあるイメージである。
実体の内面は見ていない、というより見えていないのかもしれない。
実体の内面を意識したときに本当に見えるものとは一体何なのだろうか
 
 
井上守晃|INOUE Moriaki 
 
食べることは生きる中で欠かせない行為です。
しかし現代社会の中で自分の食事に対する考え方を整理したり、それが世界の中でどんな立場なのかを考える機会は少ないと思います。
今回の企画では日本の仏教を中心に食に関して制限がある宗教を調べ、私が調理した精進料理を参加者に食べていただき話し合う事でそれぞれの食について考えを深めるきっかけになれば幸いです。
 
 
居村浩平|IMURA Kouhei 
 
現代は、知らなくてもいいようなことや誤ったような認識を簡単に手に入れてしまう時代だと思います。
また同時に、重要なことや真実も知れてしまいます。
ぼくたちはそれらをうまく解釈、判断できているのでしょうか?
しかし、このような状況は、新しいコミュニティや価値観を生むきっかけであると考えています。
従来であれば軽く流されてしまうような、日常の小さな笑いや感情を共有することができるからです。
そこには送り手の意図・脚色が入り、受け手の意思・選択が入ります。
ぼくの作品は、それらを解体し作品に反映させ、鑑賞者に違和感を感じてもらうこと、そしてそれを考えてもらうことを目的としています。
 
 
織田 沙希|ORITA Saki 
 
写生のためモチーフと長く向き合ううちに、モチーフが訴えてくるもの(感情)を感じ取り表現したいと思うようになった。
感情が昇華する。「昇華」とは固体が気化するという現象に使われる言葉である。
ふつふつと底から一気に込み上げ、極限まで膨張し続けた感情が一瞬の輝きを放ち溢れ出す。
溢れ出す感情の力強さに私は心惹かれた。
一つの生命が大きく光り輝き、訴えかけてくるさまを表現したいと思った。
 
 
織辺 紗邪加|ORIBE Sayaka 
 
幼い頃より、自分が人間という生き物であることに疑問をもっていた。
どうして人として生まれ、なぜ生きているのか。その疑問を水に漂う微生物を通し反芻する。
彼らは生命そのものであり、そこには目をそむけることのできない強さを感じる。
命の長さは違えど、それぞれの動植物はこの星に生きているという点においては同じなのだ。
その平等さは私にとっての生き物としての唯一の喜びである。
そして、私は微生物を見つめ、自分自身を顧みる。
 
 
垣内真央|KAKIUCHI Mao 
 
私たちが神社の参道で感じる湿度、温度、光、におい、それらの要素を苔に求めることができるのではないかとフィールドワークで感じたことから、苔を用いた作品を作ろうと考えました。
鎮守の杜に覆われた時の安心感、静寂感を、身近にありながら目につくことのないスナ苔によって再現します。
 
 
小林希衣|KOBAYASHI Kie
 
風景を題材に、平面と奥行き、虚像と実像が錯綜し、せめぎあいながら共存する作品を作っている。
プロジェクトのフィールドワークの体験から、内と外、聖俗を分ける明らかな境界がないにも関わらず(あるいは隔絶されているはずの空間が、結界や動作を介することで両者の交流を保ちつつ)、「あちら」と「こちら」という心理的な距離を与える装置としての寺社仏閣を知る。
今回の展示では、絵画空間における彼岸と此岸の行き来を手がかりにした制作を試みる。
 
 
坂元公美|SAKAMOTO Kumi
 
日本は唯一神ではなく、人々にそれぞれがおもう神や仏がある。
そして、その信仰の対象は秘仏のように人目につかないものもあり、本当にそこに存在するかわからないのに祈りを続け、草木や建物,欲や規律に障害されながらも「自分の信じる神や仏」を信仰している。

切り絵という繋がった世界は人間関係や宗教など自分を取り巻く社会のようで、その個人にとっての絶対的な存在を光とそのシルエットで表現した。
立体の切り絵のなかに個人の「なにか」の存在を感じられたらと思う。
 
 
妹尾 優希|SEO Yuki
 
たくさんの他人の存在によって私は成り立つ。
常に見られていると感じることはとても窮屈だ。
けれどもそれがなくなるのはとても恐ろしい。
何の関係性も選択出来ないまま、輪郭はゆっくり溶けて、
やがてすべて見えなくなる。
きっとそれは人間にとって何よりも恐ろしい。
だからこそ、知らず知らずに言葉や動作、思想のすべてを自ら制約すること、
つまり見られるための力を人間は強く手にした。
他人の中に神を見る。
他人の中に私がいる。 
 
 
瀧川亜侑美|TAKIGAWA Ayumi 
 
いつか好きな物を好きなだけ買うことが幼い頃の夢だった。
描いていたことが叶えられる時になり、大人買いという感覚を覚えた。
子供の頃に持っていた楽しさ溢れるわくわくと、その後に感じた初めての虚しさ。
その感情をひとつの画面に押し込めてみたくなった。
 
 
田代詩奈|TASHIRO Shiina 
 
私は石や骨をよく描いています。
きっかけは大学で落ちていた石でした。
その小さな石に様々な痕跡を見つけたとき、初めて生命をこの手にした感覚を覚えました。
岩石が水流によって摩耗する。
肉が削げ落ちていく。
石や骨は私にとって「生命の痕跡」を強く感じさせるものです。
その痕跡を筆で辿るようにしながら制作をしています。
またこれらのモチーフの持つ材質感を岩絵に置き換え表現することも重要なテーマとなっています。
 
 
中川亜伊子|NAKAGAWA Aiko
 
ものが持つ意志や生物が持つ存在感の強さに興味があり、それらに強く惹かれた瞬間、自分がすこしだけ浮いていたり、ぐるんと上下さかさまを向いているような感覚に陥る。
背筋がぞくりとするような緊張感や迫力に出会うと、自分のなかの何もかもがじわじわと無くなっていくように感じる。
万物が持つ強さに、何も持たない、よわい自分は少しでも近づこうとしている。
 
 
林宗将|HAYASHI  Munemasa 
 
幼少の頃から構造体としての人体に魅せられ、特に運動器官、骨格や筋肉といった人体のシルエットを形作る部位に焦点を当てて制作を行う。
気配や存在感といった目に見えないものを視覚化することでそれらを再認識することを試み、同時に超自然的な事柄と宗教で語られる人を超えた神や救い主、守護者が人の形に似せて語られる事に関心を持つ。
今回の展覧会では仏教上で語られる特定人物の体が持つ宗教上の意味と役割について考え、解釈し、視覚化する事で再認識する。
 
 
平松穂乃香|HIRAMATSU Honoka 
 
画面上で絵の具を垂らし、その偶然性を生かして描く。
そうして現れる像は、個人的な記憶であったり、描かれた特定の場所の持つ歴史や特性と関わって形作られます。
私は普段、崩壊と再生を繰り返しながら絶えず形を変えていくものの姿を描いています。

寺社仏閣にひっそりと佇む井戸や祠の、暗く閉塞的な空間が生み出す奥行きの連続性は、目に見えない時間や背景を見ようとさせます。

作品を視覚情報が制限される空間に置くことで、私が直接加えた作業以外の要素が絡みます。
それらを媒介した作品と個人との新たな関わり方を見つけたいです。
 
 
宮崎こころ|MIYAZAKI Cocoro
 
ある行為が ある人にとっては とてもとても大切で
また ある人にとっては そんな行為は とてもちっぽけで どうでも良いことで
迷惑になってしまいかねない。
すべての生きものには そのもにしかわからない どうしようもない理由がある。 
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