曖昧な記憶から人が物語を構築させるプロセスに興味を持ち、現実と非現実の境界にある記憶や、時間や場所を超えた無意識下のイメージの原型を探求している。本作〈Weaving a Memory〉は、スイスのヴァレー州に位置するクラン＝モンタナ周辺の村々と山岳部で、口承で伝えられてきた民話や伝説が残る場所を訪れて制作。死と破壊と再生の物語に導かれながら、現存しない風景を探し歩くことは、土地の記憶をたぐり寄せることであり、人々の「生」そのものを見ることでもある。

垣本 泰美 | KAKIMOTO Hiromie

1976年　 大阪生まれ

1999年　 成安造形大学造形学部デザイン科写真専攻　卒業

主な個展

2021年　「Merge Imago」The Third Gallery Aya (大阪)

2019年　「Holy Garden」SPACE PLACE (ニジニ・タギル/ロシア)

2014年　「Weaving a Memory」The Third Gallery Aya (大阪)

2010年　「繭の時間」The Third Gallery Aya (大阪)

2005年　「Little World」The Third Gallery Aya (大阪)

2001年　「Little World」The Third Gallery Aya (大阪)

1999年　「巡り返しの記録」The Third Gallery Aya (大阪)

主なグループ展 ・ コラボレーション展 *

2022年　「それは、たぶん、わたし。」azumagaoka articulation (横浜)

2021年　「Poetry of Clothing -Maryam Kordbacheh × Hiromi Kakimoto-」GOOD NATURE STATION 4F GALLERY (京都)*

2017年　「Crossing Views Stockholm」Hotel Diplomat (ストックホルム/スウェーデン)

2017年　「FEMALE FORCE FROM JAPAN」 Ibasho Gallery (アントワープ/ベルギー)

2015年　「taguchi fine art ＋ The Third Gallery Aya in Nakanoshima hosted by Kumi Okumura」中之島バンクス de sign de (大阪)

2014年　「Regards Croisés 日本人アーティストがとらえたスイス」Regent Center Crans-Montana (クラン・モンタナ/スイス)

2014年　「Crossing Views 日本人アーティストがとらえたスイス」 ニコラス・G・ハイエックセンター(東京)

2014年　「JAPON」Centre d'art contemporain de Meymac (メマック/フランス)

2011年　「TOKYO FRONTLINE」3331 Arts Chiyoda (東京)

2010年　「Gallery trunk 81 opening Fair」 Gallery Trunk 81 (ソウル/韓国)

2005年　「写真の現住所を読む4人の企画展/女性そして蜃気楼」ハンミ写真美術館 (ソウル/韓国)

2003年　「女の遊戯展」z platz museum (福岡)

2002年　「家族、幻想 - Family, Fantasy」photographer's gallery (東京)

2001年　「骨のない魚、音のない風、闇のない物語」清里フォトアートミュージアム (山梨)

1999年　 写真「人間の町」プロジェクトPart.2　Guardian Garden (東京)

参考作品

《Weaving a Memory ＃05》発色現像方式印画/840×840mm/2014

《Weaving a Memory ＃18》発色現像方式印画/840×840mm/2014